◇先進国とは思えない現状


こんばんは。
早速ですが、寄稿記事が公開されておりますので、まだお読みいただいてない方はどうぞ。

こちらから→フェミニストは萌え絵よりも、タチの悪いホストクラブの規制強化を社会に訴えるべき


今朝公開されたばかりの記事ですが、書いたのは10日ほど前です。
その頃はまだ、Colabo問題が連日Twitterのトレンド入りを果たしておりました。今は少し落ち着いた感じですよね。


 Colabo問題は、見ている側にとっては次第に問題の争点がぼやけてきたというか、こんがらがってきました。
確かに、公金を得て活動しているにも関わらず、会計がかなりテキトーで杜撰な点には疑問を感じたし、多額の資金を集めている割には活動内容の規模がそれに見合っていなかったり、Colaboのしている支援活動にどれほどの効果があるのか見えてこなかったりで、イロイロと疑問を感じる点は多かったです。

また、日本で集めた助成金(税金)や寄付金から韓国の慰安婦団体に多額の寄付をしていたり、Colaboで保護している女の子たちを巻き込んで政治活動に精を出したりと、「?」と感じる点もありました。


とはいっても、監査の結果、そこに大きな問題となるような不正は認められなかったわけなので、

「直すべきところは直して、これからはちゃんとして下さいね」

ということで、この話は終わり。



のはずなんですけど、終わらないですねー...。
暇空茜さん側は、7000万円もの裁判費用を寄付で集めたそうでして、この先数年かけてColaboと裁判で戦うそうです。


私は「サヨクの公金チューチュースキーム」とか「村木厚子をトップにしたナニカグループ」と言われても、「それはちょっと発想が飛躍しすぎでは...」と感じて引いておりますが、それはそれとして弱者支援のあり方、支援者に対する助成金の配り方は見直された方がいいと思ってます。

何より、このABEMAの番組でも議論されていたように、もっとNPOの活動を市民が評価しする仕組みが必要ですよね。




弱者支援団体だからと言って、みんながみんなクリーンな訳ではありません。中には悪質な業者もいますから。

こちらから→障害児施設の給付金1億円以上も水増しか...代表者ら2人を詐欺容疑で逮捕


今や日本も社会全体に余裕がなくなり、上がる一方の物価と税金と社会保険料に庶民は苦しんでいます。そういう背景があるから、税金の使われ方には厳しい目が向けられるようなっているのです。
活動の透明性が上がることによって、市民(納税者)の理解を得ていけば、今回のような騒動が再び起こることもなくなるのではないでしょうか。


私は今回のColabo騒動においては、「誰を支援の対象としてどうサポートしていくのか」「今のやり方で本当に合っているのか」という点が気になりました。


記事中の「新宿で生活困窮者の支援活動をしている男性」とはZ李さんのことです。
彼がColaboの活動の仕方に疑問を呈していた一連のツイート(現在は削除されています)を見て、それから中村さんの本を読んで、色々と考えさせられました。


歌舞伎町と貧困女子 (宝島社新書)
中村淳彦
宝島社
2022-12-09



今、歌舞伎町で売春をしている女の子たちは、確かに仁藤夢乃さんが言うところの「キモいオジサン」たちに買われているのだけど、獲物として狩られているのはオジサンたちの方なのです。
女の子は、オジサンに買われる性被害者であると同時に、好きな男の子に貢ぐためにオジサンを騙して財産を刈り取り、破滅させる加害者でもある。


カネの食物連鎖のピラミッドの中で、最底辺で踏みつけられているのは若い女の子たちではなく、40代〜50代(氷河期世代)の結婚からあぶれた孤独な男たちなのだとすれば、一体、救われるべき弱者とは誰のことなのでしょうか?
なんだかよく分からなくなってきます...。


そもそも、女の子たちは「弱者として保護され、支援される」ことを望んでいるのでしょうか。
大人の手を借りなくても自立し、自由でいることを求めているから、たとえ体を売ってでも自力でお金を稼ごうとしているように見えるのですが...。

もし、売春以外の方法でもちゃんと稼げるのであれば、女の子たちだってわざわざキモいオジサンを相手に股を開いたりしないでしょう。

昔の女の子は「若さ」と「女」を売りにするだけで、体まで売らなくても稼ぐことができていました。そして、その頃の女の子たちは稼ぐために脱ぐ必要がなく、簡単には体を売ったりしなかったから、女の子の価値も高く保たれていたのです。


なのに、今は夜の店で働く道が閉ざされてしまい、未成年の女の子たちが自力でお金を稼ぐ手段は売春しかなくなりました。それどころか、売りたい女の子が増え過ぎたせいで価格も崩壊し、思うように稼げなくなっている。
例え「立ちんぼ」と呼ばれる最下級の街娼とはいえ、未成年の女の子の裸とセックスの値段が、たったの1万円だなんて異常です。これからもっと安くなるのかもしれません。


今の日本は何でも安くなって、外国人が買い物に来ては「安い。安い」と喜んで爆買いをしていますが、そのうち女の子たちも「ニホンノ オンナノコ ヤスーイ!スゴーイ!」と喜ばれて、外国から来る買春ツアー客に買われるようになるのかもしれませんね。

外人さんを相手に女たちが体を売って外貨を稼ぎ、そのお金を男に貢いで、家族を養う。まるでパンパンが大勢いた戦後の日本みたいです。


Colaboがしている支援活動に意味がないとは思いません。きっと、Colaboのおかげで救われている女の子たちだって、これまでに大勢いるのでしょう。
だけど、次から次へと女の子たちが性売買に取り込まれていくようになった現状を変えていこうと思うなら、この食物連鎖のピラミッドを壊さないかぎり、焼け石に水ですよね。
萌え絵をいくら叩いても、女の子たちを養分にして巨大化していくピラミッドには、傷ひとつ付きません。


「歌舞伎町と貧困女子」の中では、

>>歌舞伎町2丁目のホスト街には女の子たちに限界を超えた消費をさせるシステムが出来上がっていた。関わってしまった女の子たちは、唯一の価値である若い肉体を酷使し、過剰な消費に走って最終的には壊れていく。

ホストを批判する訳ではないが、昭和から平成に数々の女性たちを壊してきたアダルトビデオ業界、そして無数の依存症と経済的破綻を生んだパチンコ業界は社会悪のターゲットとして厳しい法規制が入っている。

令和のホストクラブが同じ道をたどるのは、時間の問題だろうという印象を持った。


と綴られています。
ホス狂いになり、心も体も人生も壊されてしまった女の子たちの「哀れな末路」系の話がマスコミに取り上げられて、ホストが社会悪として問題視されるようになるのは、残念ながらもっと犠牲者が増えてからではないでしょうか。

「もうこれ以上は看過できない!ローランドを面白がっている場合ではない!」というところまで来て、やっと「法律で規制しましょう」という議論が始まるのでしょう。

ホストクラブを規制したからと言って、じゃあ若い女の子たちが体を売り、搾取される問題が綺麗になくなるのかと言えば、そういう訳ではないだろうけど...。


「歌舞伎町と貧困女子」の著者の中村さん曰く、

>>歌舞伎町は欲望の街とよくいわれる。人流が激しい歌舞伎町で起こる現象は、いずれ東京の他の繁華街に伝染し、最終的には地方に広がっていく。歌舞伎町で起こることは前兆現象であり、おそらく近未来の日本で起こることだ。


なのだそうです。
女の子たちが性搾取される問題と貧困をどう解決していけばいいのか、答えは分かりません。簡単に答えが出るような単純な問題では無いから。
けれど、これは目を背けてはいけない現実だし、「どうすれば少しはマシになるのか」を、これから社会全体で考えるべきだと思いました。