◇隠された真実
おはようございます。
昨夜、9時からNHKニュースを見ようとテレビをつけたら、松本清張さんが主役のスペシャルドラマが始まりました。いつも民放で放送されている松本清張作品のドラマではなくて、松本清張さんの執筆秘話をドラマ化したものです。
なんとなく見始めたのですが、思いがけず面白くて、最後まで見てしまいました。
番組の詳細はこちらから→NHKスペシャル 未解決事件 File.09 松本清張と帝銀事件
NHKプラスで見逃し配信をしていますので、ご興味を持たれた方はそちらでご視聴してください。
おはようございます。
昨夜、9時からNHKニュースを見ようとテレビをつけたら、松本清張さんが主役のスペシャルドラマが始まりました。いつも民放で放送されている松本清張作品のドラマではなくて、松本清張さんの執筆秘話をドラマ化したものです。
なんとなく見始めたのですが、思いがけず面白くて、最後まで見てしまいました。
番組の詳細はこちらから→NHKスペシャル 未解決事件 File.09 松本清張と帝銀事件
NHKプラスで見逃し配信をしていますので、ご興味を持たれた方はそちらでご視聴してください。
なぜ警察は途中から事件の真犯人を追うのを止め、無実の人を犯人にでっち上げたのか。なぜ新聞をはじめとした大手マスコミは真実を報道をしなかったのか。
なぜこの事件の真相をノンフィクションとして発表できなかったのか。なぜ国民はこの国で起こっていることを知らされなかったのか。
事件の影には、日本陸軍の闇と、アメリカGHQによる支配と言論統制、当時の国際情勢の影響、そういうもろもろを引っくるめての「陰謀」があるわけです。
「陰謀」...、まさに今が旬のキーワードですね。
ドラマはマスコミ批判とも取れる内容であり、現代社会への風刺も効いていて、見応えがありました。
例えば、こうしたセリフのやりとり
松本清張「あなたは伝えられる立場にあった。その手段を持っていた。なのに、なぜそれを自ら放棄したのですか?あなたは新聞記者でしょう?」
日本新報社会部次長「いいですか、先生。情報は精査して伝えなければ、世に混乱を招く。伝えないという判断によって社会の安寧が保たれるとしたら、その選択は正しかったと言えるのではないですか?」
「その認識は間違ってます。情報の選択権は市民にある。記者の唯一の責任は、真実を伝えることだ」
「だとしたら、伝えるべき情報は一つです。帝銀事件の犯人は平沢貞通だ」
「その報道で彼は絞首刑になる。社会の安寧が保たれる…」
「今の日本は日本だけで成り立っているわけではない。国際社会の中で立場を保つことによって成り立っている」
「大義の話にすり替えてはいけない!」
シビレませんか?
それから、事件について調べたことをノンフィクションとして書き、真実を世間に発表したいとする松本清張と、事件の真相に迫ることで作家に及ぶであろう脅迫と暴力から、どうにか清張を守ろうとする文藝春秋編集長とのやりとりにもグッときました。
編集長「小説で行きましょう。清張さん」
松本「私を守ろうとしているのか?」
「フィクションを盾にすれば、封じられていた言論も、表に出せる。言いたいことが言えます。自由に」
「………分かった…」
いや、まさにこの下りは、今発売中の文藝春秋創刊100周年記念号で発表されている鈴木おさむさんの小説でもあったんだろうなと。
私は鈴木さんの小説が読みたくて、普段は買わない文藝春秋を買っちゃいましたもんね。
小説発表の経緯と内容については、ご本人がラジオでお話しをされてます。
(以下、引用)
>>鈴木おさむ(以下、鈴木) いきなりですが私、文藝春秋創刊100周年記念号に『20160118』というタイトルで、SMAPメンバーの生放送謝罪の舞台裏をテーマにした小説を書きまして。
関町知弘(以下、関町) はい。読ませていただきました。臨場感というか、手に汗握る内容でした。テレビで見ていたんで、素人ながらどういうことなんだろうという感じがあって、その答え合わせになりました。
鈴木 9月くらいに執筆オファーを頂いていたんですけど、最初はありえないと思っていたのですが、断るのもだめだと思い、自分の整理も含めて書き始めました。中居君の病気やタッキー退所、キンプリのことなどがあって、なぜこのタイミングでという声もありましたが、このタイミングだからこそ書き上げようと思いました。つらかったですけど、かすかな希望というか、彼らに対しての感謝もあり、5人の優しさが伝えられればと。
全文はこちらから→クリスマスソングならこれだ!鈴木おさむ×ライス関町知弘の推しの1曲
小説の内容は、あのお葬式のようだった謝罪会見の舞台裏、そして、鈴木さんの目を通して見た番組終了とグループ解散までの記録です。
この作品に関しては、小説としての出来、不出来を論じることはナンセンスです。ごく短い短編であり、芸能界の暗部が書き立てられているわけでもありません。ただ、あの時あの場所で起こっていた事実が、淡々と綴られているだけです。
誰のことも傷つけないように、最新の注意を払った書き方となっています。
SMAPのメンバーの名前をほとんど出しながら、そして明らかにメリーさんを指しながら、それでも「あくまでもこれはフィクション小説です」としなければ、たったこれだけのことすら発表できないことに、巨大な壁がそびえ立っているのを感じます。ジャニーズ事務所が芸能界で構築してきた、堅牢なジャニーズ帝国の壁です。
けれど、ジャニーさんとメリーさんがこの世を去り、タッキーも事務所を去ったことで、その壁にも遂にヒビが入り、そこから雨水が染みて、少しずつ脆くなっているみたい。だからこそ発表できた小説なのでしょう。
今も、キンプリの解散について、また彼らの謝罪動画について、色々な憶測が飛びかっていますよね。
きっと、タッキーやキンプリがジャニーズ事務所を退所することになった経緯についても、いつかは真実の断片が発表されるでしょう。それが数年後なのか、数十年後なのかは分からないけれど。
それにしても、King&Princeの解散は惜しいですね。
実を言うと、私にとってジャニーズといえば、SMAP全盛期時代で時が止まっておりました。最近のジャニーズアイドルたちのことは知らないし、そもそも良さが分からなくて、つい先日まで全く興味がなかったのです。
ジャニーズファンの皆さんには申し訳ないのですが、近頃のジャニーズタレントたちは、昔と違い眉目秀麗とは言い難い人たちも増えて、全体的に背も低いし、体型も頼りなさげ。世界で活躍をしているKpopアイドルに比べると貧弱で、衣装やパフォーマンスも垢抜けないなぁと思っていました。
だからこそ、FNS歌謡祭で披露されたKing&Princeのパフォーマンスに衝撃を受けました。
こちらから→TikTok
歌唱力(たとえ口パクにせよ、いい歌声だと思いました)もダンススキルも素晴らしかったし、メンバーそれぞれも魅力的で、特に平野紫耀くんの色気が凄くて、目が釘付けになりました。
「えっ?!すごい。これなら世界に行けたんじゃない?」
と思いました。
あのパフォーマンスを見るまでの私は、「近頃のジャニーズって、時代遅れな感じがする独特の衣装を着て、キンプリも含め、どのグループもパターン化された古臭い歌と踊りのファフォーマンスをしてる」って、負のイメージを持っていました。
彼らの実力を知らなかったです。
そんな「Kpopに負けてないじゃん!すごいじゃん!」ってタレントたちが、なぜ希望通りに世界デビューできなかったのでしょうね?不思議ですね。
そこにどんな事情があるのか、才能ある若者たちの前に立ちはだかる壁や、彼らを飲み込んでしまう闇とはどんなものだったのか。いつか明かされる日が来てほしい。
この小説が発表されても、ガーシーがいくらジャニーズを叩いても、今のところジャニーズ事務所はびくともしていません。けれど、帝国はこれから確実に弱体化していくのだろうなという予感を覚える小説でした。
なぜこの事件の真相をノンフィクションとして発表できなかったのか。なぜ国民はこの国で起こっていることを知らされなかったのか。
事件の影には、日本陸軍の闇と、アメリカGHQによる支配と言論統制、当時の国際情勢の影響、そういうもろもろを引っくるめての「陰謀」があるわけです。
「陰謀」...、まさに今が旬のキーワードですね。
ドラマはマスコミ批判とも取れる内容であり、現代社会への風刺も効いていて、見応えがありました。
例えば、こうしたセリフのやりとり
松本清張「あなたは伝えられる立場にあった。その手段を持っていた。なのに、なぜそれを自ら放棄したのですか?あなたは新聞記者でしょう?」
日本新報社会部次長「いいですか、先生。情報は精査して伝えなければ、世に混乱を招く。伝えないという判断によって社会の安寧が保たれるとしたら、その選択は正しかったと言えるのではないですか?」
「その認識は間違ってます。情報の選択権は市民にある。記者の唯一の責任は、真実を伝えることだ」
「だとしたら、伝えるべき情報は一つです。帝銀事件の犯人は平沢貞通だ」
「その報道で彼は絞首刑になる。社会の安寧が保たれる…」
「今の日本は日本だけで成り立っているわけではない。国際社会の中で立場を保つことによって成り立っている」
「大義の話にすり替えてはいけない!」
シビレませんか?
それから、事件について調べたことをノンフィクションとして書き、真実を世間に発表したいとする松本清張と、事件の真相に迫ることで作家に及ぶであろう脅迫と暴力から、どうにか清張を守ろうとする文藝春秋編集長とのやりとりにもグッときました。
編集長「小説で行きましょう。清張さん」
松本「私を守ろうとしているのか?」
「フィクションを盾にすれば、封じられていた言論も、表に出せる。言いたいことが言えます。自由に」
「………分かった…」
いや、まさにこの下りは、今発売中の文藝春秋創刊100周年記念号で発表されている鈴木おさむさんの小説でもあったんだろうなと。
私は鈴木さんの小説が読みたくて、普段は買わない文藝春秋を買っちゃいましたもんね。
小説発表の経緯と内容については、ご本人がラジオでお話しをされてます。
(以下、引用)
>>鈴木おさむ(以下、鈴木) いきなりですが私、文藝春秋創刊100周年記念号に『20160118』というタイトルで、SMAPメンバーの生放送謝罪の舞台裏をテーマにした小説を書きまして。
関町知弘(以下、関町) はい。読ませていただきました。臨場感というか、手に汗握る内容でした。テレビで見ていたんで、素人ながらどういうことなんだろうという感じがあって、その答え合わせになりました。
鈴木 9月くらいに執筆オファーを頂いていたんですけど、最初はありえないと思っていたのですが、断るのもだめだと思い、自分の整理も含めて書き始めました。中居君の病気やタッキー退所、キンプリのことなどがあって、なぜこのタイミングでという声もありましたが、このタイミングだからこそ書き上げようと思いました。つらかったですけど、かすかな希望というか、彼らに対しての感謝もあり、5人の優しさが伝えられればと。
全文はこちらから→クリスマスソングならこれだ!鈴木おさむ×ライス関町知弘の推しの1曲
小説の内容は、あのお葬式のようだった謝罪会見の舞台裏、そして、鈴木さんの目を通して見た番組終了とグループ解散までの記録です。
この作品に関しては、小説としての出来、不出来を論じることはナンセンスです。ごく短い短編であり、芸能界の暗部が書き立てられているわけでもありません。ただ、あの時あの場所で起こっていた事実が、淡々と綴られているだけです。
誰のことも傷つけないように、最新の注意を払った書き方となっています。
SMAPのメンバーの名前をほとんど出しながら、そして明らかにメリーさんを指しながら、それでも「あくまでもこれはフィクション小説です」としなければ、たったこれだけのことすら発表できないことに、巨大な壁がそびえ立っているのを感じます。ジャニーズ事務所が芸能界で構築してきた、堅牢なジャニーズ帝国の壁です。
けれど、ジャニーさんとメリーさんがこの世を去り、タッキーも事務所を去ったことで、その壁にも遂にヒビが入り、そこから雨水が染みて、少しずつ脆くなっているみたい。だからこそ発表できた小説なのでしょう。
今も、キンプリの解散について、また彼らの謝罪動画について、色々な憶測が飛びかっていますよね。
きっと、タッキーやキンプリがジャニーズ事務所を退所することになった経緯についても、いつかは真実の断片が発表されるでしょう。それが数年後なのか、数十年後なのかは分からないけれど。
それにしても、King&Princeの解散は惜しいですね。
実を言うと、私にとってジャニーズといえば、SMAP全盛期時代で時が止まっておりました。最近のジャニーズアイドルたちのことは知らないし、そもそも良さが分からなくて、つい先日まで全く興味がなかったのです。
ジャニーズファンの皆さんには申し訳ないのですが、近頃のジャニーズタレントたちは、昔と違い眉目秀麗とは言い難い人たちも増えて、全体的に背も低いし、体型も頼りなさげ。世界で活躍をしているKpopアイドルに比べると貧弱で、衣装やパフォーマンスも垢抜けないなぁと思っていました。
だからこそ、FNS歌謡祭で披露されたKing&Princeのパフォーマンスに衝撃を受けました。
こちらから→TikTok
歌唱力(たとえ口パクにせよ、いい歌声だと思いました)もダンススキルも素晴らしかったし、メンバーそれぞれも魅力的で、特に平野紫耀くんの色気が凄くて、目が釘付けになりました。
「えっ?!すごい。これなら世界に行けたんじゃない?」
と思いました。
あのパフォーマンスを見るまでの私は、「近頃のジャニーズって、時代遅れな感じがする独特の衣装を着て、キンプリも含め、どのグループもパターン化された古臭い歌と踊りのファフォーマンスをしてる」って、負のイメージを持っていました。
彼らの実力を知らなかったです。
そんな「Kpopに負けてないじゃん!すごいじゃん!」ってタレントたちが、なぜ希望通りに世界デビューできなかったのでしょうね?不思議ですね。
そこにどんな事情があるのか、才能ある若者たちの前に立ちはだかる壁や、彼らを飲み込んでしまう闇とはどんなものだったのか。いつか明かされる日が来てほしい。
この小説が発表されても、ガーシーがいくらジャニーズを叩いても、今のところジャニーズ事務所はびくともしていません。けれど、帝国はこれから確実に弱体化していくのだろうなという予感を覚える小説でした。