◆もう木枯らしの季節ですか?


なんだか急に寒くなりましたね。急激な寒さに体がついていかず、風邪をひいてしまいそうです。

寒いのでほっこりした温もりを求めてネットでHOTな話題を日々探しているのですが、どうも近頃は盛り上がってる話題を見に行っても、うすら寒いんですよねぇ。


例えば、つい先日もはあちゅうさんの以下のツイートをきっかけに、Twitterでは「大学には行くべき云々」で大いに盛り上がっておりました。


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「イケハあちゅう」、略して「イケちゅう」コンビって、確か以前にも大学は不要だの何だの言ってたように思うのですが、これって定期的に投下する鉄板ネタなんですかね?
お二人にとっては


よぉ〜し、これを言ったら絶対燃える(ウケる)ぞー!アンチとクソリプが釣れるぞー!


という自信作なのでしょうけど、どうもネタ帳が数年前から更新されていないようです。炎上必至の新ネタがないので、同じネタを使い回して手を抜いています。
お二人とも炎上で名を馳せたネット芸人なのに、今では「楽して儲ける」ことばかりを考えているので、新ネタを考えるという芸人として基本の努力を全然しなくなってしまったのですね。

ダブルボケの炎上芸に、優しいアンチやヲチャの皆さんからは一応ツッコミを入れてもらえてましたけど、会場が全然あったまらない。聞こえて来るのは冷笑と乾いた笑いのみ。。。
あまりに寒々しいので、いたたまれなくなりました。


炎上って、「それはおかしいだろ!」とツッコミを入れる人たちが熱くなっていてこそ炎上ですよね。
ですが、イケちゅうを見つめる皆さんの眼差しは冷たいんですよ。確かに二人のネタが寒かったので、反応が冷ややかなのも分かりますけどね。
私が見ている限り、二人に入るツッコミはどれも冷静で客観的、至極真っ当なご意見ばかりで、怒りに燃えてツッコミを入れている人は見当たりませんでした。
新潮45とは大違いです。


大学行く行かないの議論に関しては、少なくともイケハヤさんとはあちゅうさんご本人たちにとっては、大学に行く必要はなかったのでしょうね。

田舎の山奥で昼間からお酒を呑んだくれて大ボラ吹いて暮らすのは、中卒でもできることです。絵に描いたようなロクデナシっぷりです。

バカで強がりで中卒でシンナーで脳みそが溶けてて、酒飲んで中出ししては子供ばっかり作っちゃう高知のヤンキーなら、実際に西原理恵子さんが絵に描いていますね。( ̄∇ ̄)





はあちゅうさんも、大卒でなくともできる生き方をされています。
信者ビジネスなら無学な子宮系教祖たちやキラキラ起業家でも上手いことやって稼いでますし、AV男優の妻になるのも知性や品性が求められる訳ではありません。

イケハヤさんもはあちゅうさんも、ブログでは小学生〜中学生レベルの文章しか書いていませんし、義務教育までで十分だったのでしょう。
ですから、今のお二人がご自分たちのことを「大学に行く必要がなかった」と仰るのはごもっともです。


ネット芸人としてネビュー当時のお二人は大人にも刺さる文章を書いていたように思いますが、ターゲットの年齢と知性が低下するに従い、お二人の文章力もレベルが下がってしまいました。
それは商売上仕方のないことなのでしょうから、理解できますよ。

初めは「知識人と言われる大人」でもハッとさせられるような切り口の文章だったのが、やがて彼らの仲間には入れてもらえないことに気づくと「一般大衆の大人」向けに書き始める。
けれど大衆とはいえ相手は大人ですから、いつまでも相手にしてはくれません。すると次の獲物はまだ判断力のない未熟な若者です。

「若者の中でも賢い子」には実態を見抜かれてしまうので、さらなるターゲットは「Fラン大学にしか進学できないような子」か、「そもそも大学進学を考えられないような子達」です。
自分の頭の悪さにコンプレックスを抱いている層が、今の「イケちゅう」コンビのお客さんなのですから、「大学に行く必要なんてない。私たちのサロンに入れば成功できる」と言うと喜ばれるのでしょう。

お客さんが喜ぶセリフを言うのはサービスの基本です。


イケちゅうに「大学なんて行く必要ない」と言われて、喜び勇んで大学を中退してしまうような子は、もともと今通っている大学についていけてないか馴染めていないはず。
大学生活を楽しんでいれば、「大学を辞めよ!」という人の与太話など聞くはずがありませんから。

もしも今通っている大学に満足していないのなら、仮面浪人して受験をやり直すなり、他大学に編入するという道を考えてもいいし、大学院進学時に自分にとってより良い大学を選ぶなりすればいいのに、その可能性が選択肢に入る学力がないのでしょう。
だから、本来自分が向き合うべき問題やすべき努力を否定してくれる誰かの言葉に安心し、希望を見出し、熱狂すらしてしまう。

村上春樹風に表現するとこうです。


「イケちゅうのせいね?」

僕はゆっくりと頭を振った。

「イケちゅうのせいじゃない。誰のせいでもない。人が大学を辞めるにはそれなりの理由がある。単純そうに見えても単純じゃない。
根っこと同じだよ。上に出てる部分はちょっとでも、ひっぱっているとずるずる出てくる。人間の意識というものは深い闇の中で生きているんだ。入り組んでいて、複合的で……解析できない部分が多すぎる。
本当の理由は本人にしか分からない。本人にだって分からないかもしれない」

彼らは出口の扉のドアノブにずっと手をかけていたんだよ、と僕は思った。きっかけを待っていたんだよ。誰のせいでもない。


……ふざけてみました。( ̄∇ ̄)


さて、ふざけるのはこの辺りにして、少し真面目なお話をしましょう。

この記事は一度ここで書き終わり投稿したのですが、昨夜この記事を書いている最中に永江一石さんとnetgeekのバトルが目に入り、それが気になってしまい、加筆することにしました。



永江さんがnetgeekを訴えた記事はこちらからどうぞ→デマの温床netgeekに捏造デマと名誉毀損と営業妨害されたので、自分なりのやり方で百倍返ししてみるわ。


netgeekはかなり以前から、捏造記事や低品質の記事を量産し、意図的に炎上させてシェアを稼ぐことで評判の悪いネットメディアです。

あえて捏造記事や極端な主張を記事にし配信することで、アクセス数を稼ぎ商売につなげているのですが、意図的な炎上を狙うのは違法ではありません。
そして、炎上は注目を集め、アクセス数を稼ぐ上で効率的な手法であることは確かなのです。


ですので、いち早くその絶大な効果に気づいたイケハヤさんやはあちゅうさんは、炎上を個人のブランディングに役立て、炎上芸人の先駆けとして名をあげ大きな収益をあげることにも成功しました。

その成功を見て、イケハヤさんやはあちゅうさんの後を追う若いブロガーの子達も、「あえて世間をざわつかせる主張」や「大人に眉をひそめさせる行為」を意図的に発信するようになったのです。


炎上芸人のモノマネ芸人も、初期の頃には確かに世間の耳目を集めましたし、それなりの経済的成功も収めているように見えましたが、どうも最近ではその潮流も変わってきているように思えます。
炎上で得られるメリットは以前よりもスケールが小さくなっているのに、引き受けることになるデメリットは遥かに大きくなっている。

繰り返しますが、意図的に炎上を起こすことも、炎上でお金を稼ぐことも違法ではありません。
ですが、モラルには反する行為であり、炎上でお金を稼ぐような人やお金を稼ごうとする人は当然のことながら嫌われます。


嫌われた末に、「コイツは叩いてもいい奴」というレッテルを貼られてしまう。これが怖いことなのですよ。

炎上芸は国家権力で取り締まったり、懲罰を与えることが難しいゆえに、人々の心の中で私刑が正当化されていく。「悪い奴は懲らしめないといけない」のだから。


今回永江さんはnetgeek運営責任者の個人情報提供者に賞金を出しました。
個人情報の売買に問題がないとは言えませんが、今回のバトルにおいて、社会的正義があるのは永江さんの方です。

ですので、複数の情報提供者が金銭を目的にnetgeek運営者の個人情報を情報を売ったからといって、彼らが非難されることはないでしょう。
それは「正義の告発」だと言い換えることができるからです。

もしもnetgeekの運営者が「俺の個人情報を売りやがったな!」と情報提供者を訴え、それが世間に明らかになったとすれば、怒号を浴びせられるのはむしろnetgeek運営者側でしょう。


イケダハヤトさんも、個人情報が満載の土地の登記簿がネットに公開されたり、個人所有の敷地内を盗撮された上勝手にネット上で公開されたりしていますが、それらの情報提供者が叩かれることはまずありません。

有名な人も無名な人も、人間は生きていれば様々な経験をし、時には他者を傷つけ、失敗を重ねて大人になるのですから、誰しも叩かれれば埃がでる身です。
けれど、実際に叩かれるかどうかは今現在の生き方によります。真っ当な大人に成長し、日々を懸命に生きている人を叩けば、叩いた側が悪とされ非難されますが、嫌われ者が叩かれれば叩いた者が喝采を浴びるヒーローなのです。


社会もネットも不寛容になっていると言われますが、「叩いてもいい奴」というレッテルを貼られた者は、これからますます容赦無く叩かれれるようになるでしょう。それは無限の恐ろしさをはらんでいます。
そのレッテルは、デジタルタトゥーと同様に洗っても落ちません。引き剥がそうとすれば自分の皮膚や肉ごと引きちぎれてしまう。


今の時代にブログやSNSで炎上を起こしてお金儲けをしようとすることは、本当に怖いことなのですよ。
ここで話題が初めに戻りますが、大学を辞め、炎上芸人たちのサロンに入ることは「こいつも叩いていい奴」のレッテルを貼られることです。
本当に、大学へ行かず、会社を辞めてまで、彼らのサロンに入りたいと思いますか?

私は恐ろしくて身震いします。