◆ファッションレンタルでも利用した方がマシ


あー、GW終わっちゃいますね〜。寂しいようなホッとするようなです。
家族でちょっと遠出したりするのも好きですが、やはり主婦は子供が学校へ行ってくれてる平日の日常が一番ホッとするというか、家に誰もいない方が休めますからね。



さて、すっかり「趣味」と位置付けてからはもうあまり熱心に更新していないのに、どういうわけだかこのブログの読者さんは増えていて、読者の皆様からメッセージも頻繁にいただいているのですが、以前にも記事にして申しました(「高額セミナーやコンサルの被害に遭われた方や、お友達がどハマり通り中で心配な方へ」)通り、「この人をヲチしてください」「この人をユキさんのブログで取り上げてぶった切ってください」「この人のことを調べて暴いてください」というご要望にはお応え致しかねます。


お力になれなくて申し訳ないです。m(_ _)m

繰り返し申し上げますが、私は裁きの代行人ではありません

私はジャーナリストではありませんし、ある種の正義の代弁者であるつもりもございません。どうぞご容赦くださいませ。


そして、繰り返し強調したいことですが、



おかしいと思ったこと、変だなと感じたことは黙っていないで一人一人が口に出しましょう!



他人任せにしないで自分自身で発言、発信するんです
「あれ?」「何だか変だな?」と思う違和感に蓋をしないで下さい。



詐欺師をおもんばかってどうするのです?



おかしいと思っても「みんなが黙っているから私も黙っておこう」と口を閉ざしてしまう人たちがほとんどなので、詐欺みたいな商売をしている人たちがいつまでものさばるのです。


例え自分が騙されてお金を取られたわけではなくても、胸のモヤモヤを誤魔化さずに、おかしいものはおかしいと声をあげ指摘することは意味のあることです。

一人一人の発信力や発言力は弱くても、「あれはおかしいんじゃないか」と口に出す人が増えることで、やがて間違ったことを主張する人たちや詐欺まがいの商売をしている人たちは大きな顔ができなくなり、騙される人たちも減っていくでしょう。
そうすれば結果的に自分自身や大切に思う人たちを守ることにつながります。


さて、「この人をヲチして欲しい」や「この人を取り上げて欲しい」といったご要望にはお応えできないと申しましたが、いただいたメッセージの中で気になるものがありました。


小鳥遊(たかなし)みどり さんという方について取り上げて欲しいとのご要望で、ブログのリンクが貼られていました。

こちらから→【ご感想】服は良い。おしゃれは良い。素敵な服はセルフイメージが上がりまっせ


キラキラ起業女子セミナーに行って、自分もキラキラ起業を始めたというよく居るタイプの一般人女性に正直興味は湧かず、ヲチ対象にしようという気も起こりませんが、リンク先のたまたま目に入った記事が「パーソナルスタイリングの感想」だったのです。


小鳥遊さんのブログによると、パーソナルスタイリングとは「お客様のご要望に合わせてスタイリングやお洋服を選んで、お買物に同行するオリジナルサービス」だそうです。

ファッションコンサルと呼んでもいいそうです。


お買物同行サービスは、キラキラしている世界に憧れて起業という言葉でカッコつけたいもう中年なのに精神年齢は小・中学生の女子、略してキラキラ起業女子がよく手を出す商売なので、あまりにありふれていてどの辺がオリジナルなサービスなのかをまずツッコミたくなりますが、それはいいとしましょう。

このファッションコンサルタントを自称する人たちのことが、私は以前からずっと不思議で仕方がありませんでした。


スタイリストというプロの職業は昔からありますよね。
ですが、キラキラ起業界でファッションコンサルタントを自称し、お買物同行サービスを販売している人たちは大抵プロの世界で活躍した実績など無い、ただ「服を買うのが大好き」「ファッション雑誌の研究が趣味」だという、そこらへんの素人です。


キラキラ起業女子の皆さんは、Facebookで繋がってお茶会でつるんではお互いにお互いのことを褒めあって、お互いにお互いのサービスや商品を買い合って、気持ち悪いくらいべた褒めの感想をブログにあげるのがお決まりだったので、私もハンドメイドのジャンルでキラキラ起業に片足突っ込んでいた頃に、Facebookで繋がりのあった方々のブログでファッションコンサルタントを自称する人たちを知りました。

「〜〜さんにファッションコンサルをしてもらった感想」だとか、「〜〜さんのお買物同行レポ」なんかの記事を読むたびに、私は首をかしげていました。


まず、自称ファッションコンサルの女性が全然素敵じゃないんですよね。
メークを含めたお顔立ちの印象にしろ、洋服の着こなしを含めた出で立ちにしろ、私なら「お金を払う以前の問題として彼女たちにファッションのアドバイスをしてもらおうとは思わないな」という印象の方々が、ファッションコンサルタントやファッションアドバイザーなどの肩書きを名乗っていらっしゃる。

そして、コンサルをしてもらった女性たちのビフォーアフターの写真にも疑問を感じました。



「え?その見立ててもらった変なワンピース本当にいいと思ってるの?」


「ファッションコンサルしてもらった後より、いつも通りのあなたの方がよほどあなたらしくて似合ってますよ」



などと、コメントを書き込むことは控えましたが、内心「うわぁ、ひっでぇな」と思っていました。

日本人はただでさえ波風を立てることを好まない上、お茶会やランチ会やSNSでつるんでいるキラキラ起業女子同士は、「キラキラ起業で成功する」という同じ夢を持った仲間ですからね。
コンサルされて勧められた洋服を本当は気に入っていなくてもそうとは言えません。自分のサービスや商品だって相手に購入してもらっているのだから、相手に正直な感想なんて言えるはずがない。
だから彼女たちは誰も本心をブログに書きません。

本人は自信満々だけれど垢抜けない自称ファッションコンサルタントに、さらに垢抜けないお仲間の皆さんがワイワイキャッキャとお買物に出かけて、全然似合っていない洋服を試着してはおだてあって写真を撮りまくる様子をレポートしたブログ記事には哀しみさえ感じました。


お茶会仲間がお義理でサービスを買ってくれても、肩書きに実力が伴っていなければ本当のお客さんは付きません。
お友達からの注文が一巡してしまえば、商売あがったりになるのは時間の問題です。


ここで、興味深い記事を紹介しましょう。


今回、お話を伺ったのは、イメージディレクターの星岡沙羅さん(仮名・36歳)。広告代理店、百貨店の美容部員、不動産関連会社、保険会社、アパレル勤務を経て、今の仕事に就いています。仕事の内容について伺いました

「仕事は、企業の社長様やクリエイティブワーカーの皆様に、コーディネート術や似合う色を提案し、印象をよくするためのコンサルティング業務を行なっています。インターネットで集客をしていて、依頼があった方と待ち合わせし、一緒にお買い物をして似合う服を購入。その後ホテルのラウンジでさまざまな相談に乗り、適切なアドバイスをいたします」

相談とはどのような内容が多いのかと聞くと、本人の個人的な悩みから、組織のチームビルディングまで、ありとあらゆることだと言います。


(中略)


今のイメージディレクターの仕事は、この慰謝料をもとに人を笑顔にする仕事をしたいと思って、起業したと言います。

「それから3年近くなりますが、まあまあそこそこリピーターの方も増えています。勉強会や、オンラインサロンを積極的に行って……」

そう続けるので、具体的な人数や利益がはどのようにしているのか、生活費について、今住んでいるところと家賃について伺うと、沙羅さんの目が泳ぎました。

彼女は中肉中背で好感が持てる顔立ちをしているけれど、こちらがお金を払って服を見立ててもらいたいと思うほどファッションセンスが優れているわけではありません。

お会いしている時に着ていた服は、外国人女性がプリントされた黒いTシャツにジャケット、黒いデニムにはよく見るとケチャップのような食べこぼしを拭き取った跡があります。

メイクは上手で、アイラインがスッと細くひいてあり、肌も整えられていましたが、爪は100均でよく見かけるネイルシール。髪は両サイドが長めのボブで80年代を思わせます。イメージディレクター・沙羅さんの顧客像が浮かばず、質問をすると本当の答えが……。


(中略)


イメージディレクターの仕事を広げたいが、依頼はリピーターばかりで、実際は開店休業状態。

「ネットで集客していた時は、本当に変な人ばかりが来てしまって、ちょっと怖くなったんですよ。そこで私がこの道に入るきっかけになった、メンターみたいな女性に相談したんです。彼女にお客さんを紹介してもらい、3人程度の男性が、月に1回程度依頼してくださるから、仕事は続いていますね」

そのギャランティーは、1回1万円で、沙羅さんが得られる収入は月に2万円程度。もっと裾野をひろげるために、さまざまな会合に顔を出しているとか。

(中略)


沙羅さんは生活費をどのように稼いでいるのかを聞いたら、コンビニと、飲食店の店員のアルバイトだと言います。

「コンビニは近所の人や同級生に顔バレしたくないので、メガネをかけて、髪型をアレンジして、私だと分からないように変装して入っています。でも品出しやレジ打ちなど、本当に重労働で週3回、6時間が限界。飲食店は、私が顔を出しているお店にヘルプで呼ばれると入っています。不定期なのですが、8時~12時くらいまでお店に出ています」

これらのアルバイトで月10万円の収入は確保しているというけれど、お金は足りない。



全文は長いので間をかなり略しました。
この記事の全文をお読みになりたい方はこちらからどうぞ→【貧困女子】月収2万円のイメージディレクター、変装しコンビニバイトで生活費稼ぎ


ありそうな話ですよね。
キラキラ起業のファッションコンサルの実態なんてこんなものだと思うんですよ。


ブログにメッセージをくださった方は、「小鳥遊さんは月商100万円だそうですが、本当かどうか怪しいです」と仰るのですが、それは私に聞くまでもないでしょう。


その人が会社を立ち上げて法人化していれば、それなりに売り上げがある商売をしているのだと思われます。
まず、月商100万円だとすれば年商だと1200万円ですよね。

小鳥遊さんの商売はファッションコンサルがメインではなく、才能と魅力を開花する講座と称する高額セミナーが稼ぎ頭のようですが、この手の実態のないビジネスは経費があまりかかりません。

高額セミナーを月に何回開催しているか、講座の定員は何名で、実際に申し込みをした人数は何人か、小鳥遊さんのブログを元に算出すれば月の売り上げは計算できます。

経費にいくらかけているかは分かりませんが、セミナーを開催するにあたり必要なのは、会場使用料や飲食費、交通費程度です。

利益率の高い商売ですから、売り上げから経費を引いた利益をほとんど自分の給料にしてしまったら、高所得者として高い税金を支払わなければなりません。

だからこそ本当に毎月多額の売り上げがあって、十分な利益が出ているのであれば、法人化して節税しているはずです。


ほとんど経費がかからない商売をしていて、大きな売り上げがあるにも関わらず個人事業主として活動を続けている場合は、実際には本人が言うほど稼いでおらず嘘をついているのかもしれません。

あるいは高額セミナーで本当に年間1000万円以上を売り上げていても、自分も「人脈作りと勉強のため」にあちこちの高額セミナーに参加していたり、キラキラ起業の師と仰ぐメンターにコンサル料として上納金を納めていたり、それを「研修費」として経費計上しているのであれば、売り上げは大きくても利益と収入は少ないと考えられます。


儲けていると吹聴しながら実は全然儲かっていない人、セレブを気取っているけれど本当はお金に余裕がない人は、必ずどこかにボロが出ます。

成功者を装っているセミナー講師やコンサルタントは、ほとんどの場合ネットではリッチな生活をアピールするものですが、妙なところでケチっていたり、何かを隠している様子だったり、余裕が感じられなかったり、「あれ?」と思うことがあります。

どんなに隠そうとしていてもお金がない焦りって表に出てしまうんですよね。


ネットであれリアルであれ、成功アピールや稼いでいるアピールをする人たちに対しては、



口で何を言っているかではなく、実際にはどういう行動をしているか


を注意深く観察してください。実態が見えてきます。



最後に、誰かに自分が着る洋服を見立ててもらいたいなら、近頃話題のファッションレンタルでも利用してみたらいかがでしょうか?

エアークローゼットとか最近色々ありますよね。
プロのスタイリストがコーディネートした服を送ってくれて定額で利用できるそうですから、素人に高いお金を払って買い物同行してもらうよりいいと思いますよ。