◆一連の流れをまとめました


前回書いた記事(高知県嶺北地方で移住希望の若い女性が性被害にあった件について)が高知県の友人知人たちに結構読まれていて、身の回りで反響が大きかったので続きを書きます。

私のようなネットウォッチャーではなく、私のブログだけを読んで下さっている方々にはこの話題がどういう経路をたどったのか分からず、私が続きを書かなければどうなったのか不明のままでしょうから。


まず、前回の記事でも紹介しました。さとうひよりさんという性被害にあった女性の告白記事がネットに出たのは3月18日のことです。

記事はこちらから→【前編】事実にはヲチも救いもないけれど、これが地方移住で受けた性被害と実態です。


記事がリンクされたツイートは瞬く間に拡散されました。



彼女は高知県とも嶺北とも書いていないけれど、かつて高知県に移住を目指して来ていたことはイケダハヤトさんのウォッチャーたちの間では知られていたため、あっという間に事件が起こった場所も該当NPOも加害者とされる男性も特定されてしまいました。

これだけのスピード感を持って該当団体や人物が特定され拡散されたのは、該当NPOの理事を務めるイケダハヤトさんや、NPO代表であるイケハヤ書生第1号の矢野大地さんに元々敵が多かった為と思われます。
彼らは「インターネットで目立つ」という目的のために、日頃から極端・非常識・無責任な言動を繰り返していたのですから当然です。



そして、この騒ぎにTwitter上のインフルエンサーであり、ライターとして有名な山本一郎氏が反応しました。




読者の多い山本氏が記事にしたことで、事件がイケハヤウォッチャー以外の方々の目にも触れ、一層の拡散力を持ちました。


本当に「事実にはオチも救いもない」という残念な内容ではありますが、今回訴え出たさとうさんの話に限らず、田舎暮らしにあこがれて地方に移住したり長期滞在して働いてみたら、大変なトラブルに巻き込まれる事例というのは結構あります。

 かなり以前に、北海道で酪農実習に来ていた女性が牧場主や従業員に暴行された事例を伝え聞いた際は、夢と希望を抱いてやってきた人たちが閉塞した地域で現実に打ちのめされる事例でしたが、おそらくは同じように「地方で自分なりの生き方を見出し幸せな人生を送り、地域のコミュニティに貢献したい」というような善意が台無しになる場合もあるのでしょう。


全文はこちらから→イケダハヤトさんの住む高知界隈でレイプ騒ぎとの報…悩ましき現実


私が住んでいる高知県で起こった事件なので、私もこの件には強い関心を持ち記事にしましたが、イケハヤウォッチャーの方々も強い興味を持ったようです。数人が自身のブログにこの件について書いていました。

その中の一つを紹介します。


高知県のワンれいほくで起きた事件。

おじいちゃんがセクハラした?

ネットでは特定が始まり、NPO団体「ONEれいほく」のおじいちゃんと予測をたてられたわよ。

 

その後、ONEれいほくのHPが突如見れなくなりました。


全文はこちらから→イケダハヤト理事のNPO「ONEれいほく」でのセクハラ(レイプ?)疑惑から隠微まで時系列まとめ



ネットで騒ぎが拡大していく中で、口を噤(つぐ)んでいることが許されなくなったONEれいほく代表、矢野大地さんがついに重い口を開いたのが3月22日です。




本件に関して、発信をしてくれた筆者、被害に遭われた女性、我々の活動地域、支援者様含む関係者への影響を鑑み

 

現在おこなっているヒッチハイクファンディングや拠点での滞在者の受け入れ、その他開催予定だったイベントを中断し、最優先で対応にあたります。

 

企画を楽しみにして頂いていた方、直接会ってお話しする予定だった方への期待を裏切ってしまい本当に申し訳ありません。

 

本件に関して筆者とは密にコミュニケーションをとっており

ONEれいほくの不適切な情報発信や対応で精神的なストレスを与えてしまったことを謝罪しました。

 

今後もONEれいほくは、筆者と被害に遭われた女性の立場や心情を最優先にした対応を行って参ります。


全文はこちらから→SNS場で拡散されている記事に関して


さらに、思いがけない大反響と世間の反応を受けて、さとうひよりさんは告白記事の続きを書いて公開しました。それが昨日(3月23日)のことです。

前回の記事は【前編】とされ、今回は【中編】と打たれた記事が出ました。




今回の件を受けて、発信をしていく身でありながら説明不足であった点の多くを感じました。

少し、背景をお話しさせてください。

「地方移住の文脈で語られるべきではない話」

そんな意見を数多く目にしました。もちろん、地方に住んでいる方や、地方創生に尽力している方にとっては「すべてをひとくくりにしてほしくない」という想いもあったと思います。

ですが、考えてほしかったのです。

確かに、田舎だって、都会だって、どこでだって起こり得る話です。しかし、この件が起こった原因に関してだけ言えば、”地方移住”がその多くを占めていました。


全文はこちらから→【中編】「セカンドレイプ」なんて言葉、本当は使いたくなかったのにな。


「騒ぎになっている」とは言っても、ここまでは高知やブロガー界隈に注目している一部の人たちが話題にしている事件にすぎませんでしたが、ONEれいほくが活動を中断すると発表したことをネットニュースサイトであるJ-CAST NEWSが記事にし、それがさらに23日の夜にYahoo!ニュースでも配信されました。

ポータルサイトでニュースになるほどだとは私も考えていなかったので、これには驚きました。
ネット配信のみとはいえニュースサイトが扱うとなると、やはりインパクトが違います。


J-CAST NEWSは私のような個人の雑記ブログと違いれっきとしたメディアなので、憶測で断定することは避け現時点で書ける範囲のことしか書かれていませんが、経緯がよくまとめられていると思います。


■著名ブロガーらが「サポーター」を務めていた

 ONEれいほくは、高知県本山町に拠点を持つNPO法人。中心スタッフの2人が住む家を滞在希望者に開放し、若者同士の交流や地域活性を目的としたイベント開催などを行っていた。

 SNSやブログを積極的に活用し情報発信を行っていたことや、著名ブロガーのイケダハヤト氏やはあちゅう氏も団体の「サポーター」に名を連ねていたことから、その活動には以前からインターネット上で注目が集まっていた。

 そんな話題のNPOが、突如すべての活動を一時的に停止した。


全文はこちらから→NPO「ONEれいほく」活動中断を発表「性被害」告発ブログに「最優先で対応」


ここまでが、私が知りうる一連の事件の流れです。
事件に対して興味がおありになる方は、リンクを貼った記事を順を追って読んでみてください。


ここからは、私個人の私見です。

インターネット上では起こったことに対しレイプ(強姦)という言葉が使われて非難されていますが、さとうひよりさんはご友人が被害にあった性被害の詳細については明らかにしておらず、中編を読んでも実際の被害内容は分かりません。

ただ、加害者とされる男性の年齢が75歳であることを考えると、いくら山暮らしの猟師で体力がありお元気だとは言っても、バイアグラなしで勃起や射精の能力があるのか疑問です。

もしも性器の挿入や加害者の射精を伴うような暴行を加えられていたのであれば、さすがに「警察に相談」「該当の団体と話し合いを重ねる」だけでは済まさず、被害届を出したでしょう。重犯罪ですから。


とはいえ、さとうひよりさんがこれまでに書かれた記事の印象では、力に勝る加害者から抵抗むなしく体を触られるなどの性的な行為があったものと推測されます。

あくまでも「私が彼女の文章を読んだ感想」であり、「実際に何が起こったのか」の真相は藪(やぶ)の中です。

さとうさんが最初の記事を【前編】にし、昨日出した記事を【中編】としたということは、今後【後編】も出るのでしょう。そこで何を語るのかは分かりません。
後編は有料記事になるそうなので、私も購入してまで読むか分かりません。


最後の記事を有料にすることでさとうひよりさんに対する批判も上がっているようですが、「それはそれ、これはこれ」だと思います。

彼女のお友達が性被害にあい、事件が起こった当時彼女の訴えが認められず、ONEれいほくが問題を放置し、加害者の男性を地方移住の宣伝にまで利用していた意識の低さは糾弾(きゅうだん)されてしかるべきです。


私はさとうさんを迂闊(うかつ)な女性だと思っていますが、それは地方移住に際して「イケダハヤトさんや矢野大地くんのような、人間として未熟であり言動に無責任な情報発信者を信じた」という点であり、高知県で性被害に遭われた不運については心から同情します。
知人男性からの性被害は不可抗力です。

何より彼女たちはまだ20代の若い女性なのです。
自分の祖父と言っておかしくない年齢の男性から、自分たちが性の対象として見られていたとは夢にも思わなかったでしょう。


その点に関して「甘い」「警戒を怠っていた」と攻める男性諸氏には聞いてみたいです。

田舎に旅して、地元のおばあちゃんが「うちに泊まっていきなさい」と、お風呂と布団を用意し心づくしの料理でもてなしてくれたらどう感じますか?


「自分を孫のように思って世話してくれてるんだな」

「母親のような気持ちで接してくれているのだな」


と受け取りませんか?


それが、いざ夜になるとおばあちゃんが布団に潜り込んできて、体をまさぐってきたり性器を握ろうとしたら、老婆に体を触られる気色の悪さと、彼女がまだ自分を現役の女だと思っており自分をセックスの相手だと考えているという恐怖に震え上がりませんか?

若い男性であれば


「何すんだ、ババア!」


と相手を跳ねのければそれで終わりです。

ですが、非力な女性であれば、押しのけても蹴飛ばしても力で負けるのです。


そしてこの事件に関しては、地方の小さなコミュニティの中で、彼女たちの声も負けました。いえ、周囲の人々(NPO関係者と地元民)の意識の低さと冷淡な対応により負かされました

そのことが問題なのです。


この問題に対して、

「この地域じゃセクハラなんてよくあること」

つまり、

「ここに住むなら夜這いに耐えろ」

と言って済ませるのであれば、高知県嶺北地域の「移住促進」事業には、もう誰もやって来ないでしょう。

長い時間をかけて嶺北で移住促進に尽力されてきた人々の努力を水泡に帰そうとしているのは、さとうひよりさんではありません。
加害者である地元の住人であり、性被害の事実と彼女たちの訴えを黙殺した関係者です。

このままNPOが解散し、高知のイメージも悪くなって終わるのか、ここで問題に向き合い前に道を開くのかは、今後の対応次第ですね。