◆真実はいつも一つ!・・・ではない

こんばんは。今日は心洗われるようないいお天気でした。
自首には最高の日和です。


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先週書いた3つの記事「芸能人でもないのに自撮りや家族の個人情報までネットに晒すのもうやめませんか?」「うるさいと言われても黙らない訳」「セミナービジネスのカラクリ」は、おかげさまで自分でも驚くほどの大きな反響がありました。

大勢の方がこのブログをご訪問くださったのですが、私の経験が役に立てばとハンドメイド作家さん向けに書いた記事だったにも関わらず、ハンドメイド外の方々も多くご訪問くださったようです。

ここ2〜3年はハンドメイドの世界も「趣味で稼ぐ!」「ハンドメイドで儲ける!」と盛り上がっていましたが、ジャンルは違えども女子起業やママ起業が時を同じくして盛り上がりを見せ、実態のよくわからないセミナービジネスがあちこちで流行っていたからだと思われます。


2つのハンドメイドセミナーを高知に招致して、1〜2年が過ぎようとしています。
ここにきてようやく、私は全てを話そうという気になりました。それは、先週私が書いた記事に反応して、面識のあるハンドメイド作家さんたちが私の人格に対する中傷などをFacebook上に投稿してくださったおかげです。


私はそれまでも「毒舌」と言われる記事を投稿してまいりましたが、それでも遠慮していました。
セミナービジネスをしているコンサル先生とつながりが強かった時期には、その先生に対しての遠慮から「おかしい」と思っても口には出せないことがありました。

けれど、ある時その先生から「毒舌ブログを書くような人は〜〜」と、私に向けて否定的なことを書かれ、「あぁ、あちらが私を嫌ってくれたならやっと離れることができる。」とホッとし、それを機にコンサル先生と取り巻きの方々からは距離を置き、このブログでも少しは思っていることが書けるようになりました。


ただ、コンサル先生と離れたのちも、そのセミナーグループや先生を通して知り合ったり繋がった方々とは縁を切れずにいました。
特に直接顔を見てお話したハンドメイド作家さん達には立場と意見は異なれども親しみがあり、彼女達の活動の妨げとなるようなことまでは書けないし、そこまで書いてはいけないと考えていたのです。

けれど、今回のことであちらの方々のお気持ちがわかり、こちらとしても遠慮と配慮が無用になりました。


これで、ようやく正直に書けます。


私は県外からコンサルを名乗る先生方をお招きし、高知に2つのハンドメイドセミナーを招致しましたが、2回目のセミナーに関してはお話することがほとんどありません。

高知にきた時点ですでにベストセラー本を出版された実績のある方でしたし、セミナーの内容自体はコンサルへの導線としてごくごく基本的なお話をされただけでしたので金額(7000円くらいだったかな?その後先生は企業スポンサーを得られて、現在は3000円くらいでセミナーをされることもあるようです)に内容の価値が見合うかは人それぞれに捉え方が違うでしょうが、ご本人もごくごく常識的な方だったので特に悪い印象はありませんでした。


だからといって、その先生のセミナーをおすすめするという訳でもありません。

ハンドメイド活動に行き詰まり、誰かを頼りたい気持ちでこのブログへたどり着かれた方もいらっしゃるでしょうが、他人任せにせずご自分でご判断ください。



一人目の先生は、後にご活躍が認められ本の出版等もなさいましたが、高知にいらした時点ではまだコンサルタントとしての実績はほとんどない方でした。
(私が誰について話しているかはここでは明記しませんし、私がその先生について、また高知で開催したセミナーについて書いたブログ記事は1つも残さずに削除済みです。)


先日私が「もう古いです」と言ったファン作りの手法(Facebookで誰でもお友達作戦、アメブロ読者登録乱れ打ち戦法、自撮り、自分だけでなく家族も含めてネットで実名顔出し)は、その先生から教わったものです。

当時その手法はすでに一部のセミナービジネスをしている方々の間で広がりを見せていました。私にもハンドメイドとは全く関係のないところでビジネスセミナー講師をしている知り合いがいて、その人がほとんど同じことを実践していたので「あっ!なるほど!あれってセミナービジネス界隈の手口だったのか!」と、ようやく合点がいきました。


やり方はどうあれ、自分の存在を露出し、見込み客との接点をコツコツ増やすやり方は営業&販売の基本です。その先生は決して嘘や間違ったことを教えていたわけではありません。
セミナーやコンサル料金は少々お高いですが、詐欺とまで言われるのは中傷だと思います。実際にその方が実践してきて効果のあった手法を紹介しているのですから。

ただ、「私のやり方は実践すれば必ず効果があります!」と言い切るのは、化粧品や健康食品と同じで「必ず効果が出る」と謳うのは誇大広告にあたります。


セミナーの内容は決して間違いではなく、全く役に立たないというわけでもないけれど、セミナーを受けた後に信者化(熱心な太鼓持ち)する一部の人たちを除けば、セミナーの内容にもその先生のやり方にもがっかりしたでしょう。


なぜなら、教えられたことはネットで目立つことによって価値のないものでも売る方法であって、ハンドメイド作家として成功する方法ではないからです。


今の時代は何の実績もない無名の個人でも、うまくネットで目立つことができれば何だって売ることができます。
ものでも、コンサルや情報商材など形のないものでも。
うまく信者をつかめばゴミのようなものですら高値で売りつけることができます。ただし、その場合は信用と引き換えにですが。


物作りに対する真摯な姿勢と、お客様に対する誠意がある作家さんなら思うはずです。



「私が知りたかったのはこんな方法ではない。こんなやり方で売れてもちっとも嬉しくない」



と。


私が「芸能人でもないのに自撮りや家族の個人情報までネットに晒すのもうやめませんか?」とわざわざ書いたのは、確かに短期的には効果を感じる人もいるでしょうが、そもそもそのやり方は誰がやったとしても効果が長続きしないのが明らかだからです。

一般人がインターネット上で私生活を切り売りしてファンを作り、そのファンをずっと引きつけ続けるなんて無理があります。
市井の人々の日常なんて、橋田壽賀子くらいの脚色力がなければそういつまでも眺めていられるものではありません。


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ちょっとブログを書くのが上手なハンドメイド作家ごときではなく、ネット上の影響力を誇るトップブロガーと言われる人たちでさえ、旬を過ぎれば飽きられ、忘れられていくのですから。

Facebookで「友達」を増やし、仲間同士で「いいね」を押し合い、コメントし合い、毎日欠かさずブログを書いて、一生懸命に露出を増やしても、やがてはジリジリと「いいね」も「売り上げ」も下がるのが当たり前なのです。



コンサル先生の太鼓持ちになる作家さんは、ゴマすりに励めば励むほど目をかけてもらえるでしょう。うまく取り入ればフォロワーの多い先生のFacebookやブログで自分と作品を紹介してもらえます。

本来なら売り物にならないようなものでも、先生が買って身につけ、宣伝してくだされば先生の信者たちにいくつかは売れます。おひとり様につき一回限り。

それでも、それまでに売れていなければ「全く売れなかった私の作品が先生のおかげで売れた!」「先生のセミナーを受けて売り上げが倍増!」したことになりますね。



高知でハンドメイドセミナーを企画した時点では、まだそれが海のものとも山のものともつかないものでした。未知数なことと新鮮さによって、興味を惹かれた知りたいの作家さん達が「ものは試し」と受講してくださいました。

「受けてよかった」と言ってくださった方々もいらっしゃいましたが、一方では「社会に出て働いたことがあればあの程度の知識は当たり前に全部知っている。大したことは話さないのに料金が高い。」とおっしゃる方もあれば、先生が身につけている先生自身の作品を見て、その技術力の低さを即座に見破り、自信満々な先生に対して首をかしげる方や、先生は自分の成功法則に乗っ取ったやり方しか分からないので、様々なタイプの作家さんの多岐に渡る悩みには的確のアドバイスなどできるはずもなく、がっかりして帰られる方もいました。
セミナー終了後にアンケートは取っていませんが、満足された方よりは不満足の方が多い印象でした。


それでも、みなさん礼儀と常識をわきまえた大人ですから、「がっかりセミナーだった」ということを吹聴なさったりはしません。
オフレコで身近な方々とおしゃべりのネタになさるでしょうが、少なくともネット上にそんなことを書いて公開するようなことはしません。正直な感想であっても書くことによって、誰かを傷つけるかもしれないからです。

ですから、ハンドメイドセミナーに対してネガティブな意見はネットを検索してもなかなか出てはこず、「受けてよかったです!」「先生は素晴らしいです!」という絶賛記事ばかりが目に入るようになっているのです。



これが、私の目から見たハンドメイドセミナーの真実です。

ただし、最後に断っておきます。


真実とは必ずしも一つではありません。


あなたの真実は、どうぞご自分でお探しになってください。