◆整形していなくても自意識が肥大した女はモンスター

Facebookって「過去のこの日」という、自分の投稿がタイムラインに上がって来ますよね。
5年前の投稿がちょっと面白かったのでここに加筆、転載しておきます。
当時はFacebookを始めたばかりで使い方がわかっておらず、こんな長文を投稿していたんですねw



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「モンスター 百田尚樹 幻冬社文庫」読了。文芸を久しぶりに読みました。
ストーリーは田舎町で畸形的に醜かった女の子が上京し、美容整形に目覚め、風俗でお金を作り大金をつぎ込んで絶世の美女に変身。そして郷里へ戻り復讐と初恋の人への情念の炎を燃やす。
まあ、ありがちですが読ませる力のある本でした。



百田 尚樹
幻冬舎
2012-04-12



読みながら途中で昔親しくしていたある友人の顔が思い浮かびました。
彼女は美人に属する顔立ちで頭の良い女性でした。けれど美貌の持つ神通力を過信し過ぎていた事と、自信過剰であった事、あまりに純粋過ぎる性格で男性とのお付き合いはいつも思うようにいきませんでした。
せめて地味でも真面目で誠実な男性が好みならば問題は無かったでしょうが、たいへんな面食いであったためイケメンでチャラい男が好みだったのです。


彼女は何より美貌を誇りにしていましたから、好みでない男性には「あんたじゃ私と釣り合わないわ。」と鼻もひっかけません。一方で好みの男性に誘われると「彼はきっと私に夢中になるわ。」と自信満々、意気揚々。
けれど相手に夢中になるのは決まって彼女の方で、初回のデートで最後まで身をゆだねては2度目のデートのお誘いが来ないことの繰り返し。

涙に暮れては「私って彼にとって理想の女性だったはずなの。私があまりにイイ女過ぎて、彼はのめり込むのを恐れたんだわ。」とくり返す。


彼女からの恋愛相談はのろけも泣き言もただ黙って聞くよう、長いあいだ私は努力しました。
けれど、相手を何人変えても懲りずに同じ事をくり返して同じ台詞を吐くので、ある日ついに我慢も限界に達し口をはさんでしまいました。


友人「彼はすごくシャイで誠実な人なの。」

私「シャイで誠実な既婚の男が通勤途中の電車でナンパするの?」


友人「私も彼には運命を感じたのだけど、彼も私に運命的なものを感じるって。だから今夜はどうしてもこのまま帰れないって。」

私「うまそうな女だな。今夜落ちれば儲けもの。くらいの意味だったんじゃないの?」


友人「彼はこんな感覚初めてって言ったわ。」

私「彼は毎日が初めての人なんじゃない?特技は毎日のように違う女性に対して初めての気持ちを持てる事。きっと前世はイタリア人ね。」


友人「私から誘われるのを待ってると思うのよね。」

私「結婚してる男にラブホ出てバイバイした直後『今夜はとっても楽しかったです!』ってメール入れて、翌日もすかさず『次はいつですか?来週は何曜日が空いてますか?』ってメールで追い討ちかけたら、相手は怖くて震え上がったと思うよ。」


友人「彼はきっと私の事が忘れられなくて、いつか必ず戻って来ると思う。だって私たち運命なのだから。」

私「頭の中どこまでメルヘンなの!?」(とは流石に言えませんでした。)


などなど。
結局よけいな口をすべらせた私に対し彼女は目を釣り上げて怒り狂い、疎遠になってしまいました。
その後彼女がどこで何をしているのか知る由もありませんが、幸せになったでしょうか?



決して他人を否定したり批判したり、行いを正そうとしてはならない。指摘が的を得ている程相手は怒りあなたを恨むだろう。(D.カーネギー「人を動かす」より)


D・カーネギー
創元社
2016-01-26



美しいからと言って幸せになれるかどうかは分からない。
美しさで買える幸せはしょせん限られたものだ。(モンスターより、本文引用)


百田 尚樹
幻冬舎
2012-04-12