◼️イベント主催者さんのブログを読んで思ったこと

おはようございます。雨が降り続いています。
季節の変わり目には雨が続くものですから、今日は寒いですが雨が上がりお天気が安定する頃には南国高知は初夏ですね。
 

昨日愛媛県でハンドメイドイベントを主催されている方のブログが目に入りました。

こんにちは、ハンドメイドマーケットin愛媛のたけちゆみこです。

 

ハンドメイドマーケットへお申し込み下さったあとのキャンセルについてご説明させて頂きます。

 

開始当初はキャンセル料の設定はありませんでした。

今何故キャンセル料が必要なのかというと、キャンセル料が欲しくて設定しているのではありません。

 

過去に無責任な出店申し込みをされた方が数多くいらしたからです。

もちろんご家族の不幸事や病気のためのキャンセルなどもあります。

 

ですが、そのような方々のキャンセルでは無く

「今回はあちらのイベントのほうが儲けそうだから、あちらに行くのでキャンセルします」と、言われたことがきっかけでした。

天秤をかけられたんだなぁと悲しくなりましたが、それは出店者さんの自由ですし、私が主催するイベントに魅力が無いから仕方ないんだと思います。

でも、そんなパターンが何件かありましたのでキャンセル料を設定すれば申し込みの際に慎重になってもらえるかなと思い キャンセル料を支払うというルールに決めました。

 

その後も「他のイベントではキャンセル料なんてないから、絶対に支払わない。踏み倒してやる」とまで言われたこともあり、

大人なのにどうしてこんな無責任なことをするのだろうと理解できないことがありました。

また、「キャンセル料払いますね」と言いながら払う気配の無い方もいました。

他のイベントには出ているんですよ、お見かけすることがありますし、今のこのネットの時代イヤでも情報が目に入ってきます。

耳にも入ってきます。


全文はこちらから→キャンセルについて


たけちさんには一度お目にかかったことがありますが、これを読んで色々とご苦労なさってらっしゃるのだなと思いました。

一度やってみると分かりますが、田舎でハンドメイドイベントを主催しても儲けと言えるような儲けなんか出ないですからね。わずかばかり手元に現金が残っても、かかる労力に見合った金額ではありません。
にも関わらず「キャンセル料をとって儲けるのか!」などと言われては傷つくでしょう。
私なら「なぜこんな苦労をしてまでやらなくてはいけないのか」と、イベントをやめてしまうところです。


イベントを開催するには様々なコストがかかっています。それは出店者さんがキャンセルされてもかかっています。
主催の立場で考えると、キャンセル料を取るのは安易な気持ちでの申し込み防止という意味の他に、せめてかかったコスト分の費用はご負担いただきたいと考えるのは当然のことではないでしょうか。主催者個人では損失補填しようにも限界がありますから。

この2〜3年の間にハンドメイド作家さんは急増しました。
地元での競争が激しくなるにつれ県外のイベントへ遠征する作家さんも増えましたし、県内どころか全国各地から集まってくる出店者に対応する主催者さんの気苦労やお悩みも増える一方であると思われます。


本文中にクリエイターの方々が活躍するきっかけになればと考え始めたイベントであると書かれていましたが、志はよくわかります。

私も似たようなことを考えていましたからね。ハンドメイド作家さんたちが出店できるイベントが少しでも増えれば作家さんたちの収入が増えるんじゃないか、セミナーをすればハンドメイドを仕事にできる人たちが増えるんじゃないか、ブログを書いて情報発信すればこれから作家活動を始めてみようかと考えている方々のお役に立てるんじゃないか、などなど。


イベントに関して言えば、「ハンドメイド作家さんが出店できるイベントは増えれば増えるほどよい」という考えは間違いでした。

もっとイベントが増えればと考えていたのは3〜4年前ですが、その後家庭の主婦が簡単にお金を稼げる手段だとハンドメイドが脚光を浴びた世間の流れもあり、当時に比べると飛躍的にイベント数は増えましたよね。


そしてその結果、イベントもハンドメイドもすっかり飽きられてしまいました。
いえ、自分がお客さんの立場で考えると、「飽きた」というより「もうお腹いっぱい」と言ったほうがいいかもしれません。


イベントを楽しむ人たちもハンドメイドが好きな人たちも、ブームだとかは関係なく常に一定数は居るんです。つまり、ブームが去ってしまっても常に一定の需要はあるのだけれど、「集客にはイベント、イベントにはハンドメイド」という最初の頃には成功していた型に誰もかれもが乗っかった結果、その需要を大幅に上回るイベントが供給されました。

 
私は一昨年からイベントの増えすぎに対して危機感を持っていたし、昨年からは「イベントが多すぎる」と言い続けてきましたが、一向に減る気配はありません。
相変わらず毎週土日に県内各地でイベントが開催されており、日によっては3つも4つもイベントが被っています。

ただ、イベントは増えているものの、お客さんの数と1日あたりの作家さんの売り上げは目に見えて減っています。もちろんイベントにもよるのですが。


3年前にはどんなイベントであれそこそこのお客さんはいらっしゃいました。あの頃には「今日はお客さん少ないな」と感じてしまったイベントでも、現状と比べるとはるかに良かったです。
最近のイベントは「集客が難しい」とみなさんおっしゃいますが、難しいどころか目を覆いたくなるほど悲惨なイベント会場が珍しくなくなっているのですから。


ここまで来ると誰が悪いとかの問題ではありません。
イベントの集客は主催の責任だと考えていたこともありました。イベント会場にお客さんを連れて来る努力は出店者もするべきだという意見もあります。



けれど、ハンドメイドイベントでお客さんを呼ぶという発想自体がもはや陳腐化しているのに、立っている土台が崩れているところへいったい何をつみあげろと言うのでしょうか?



日本人はつくづく真面目だなと思います。
何をやらせても、みんなが同じ方向へ向かって同じ走り方で走り出す真面目さなのです。そしてどんどん競争が激しくなっていくなかで、報われないにも関わらず刀折れて、矢尽きるまで努力をしてしまう。他のみなと同じように。

本当はみんながいっせいに同じ方向へ走っている時こそ違う方向へと歩き出さなければならないのだということに私が気がついたのは、実はつい最近です。



私はハンドメイド作品は好きなのでイベントのお手伝いはまだ続けていますが、もう主催や責任者としてイベント運営することからは手を引きました。おかげで今はずいぶんと気楽です。
今週末からGWのスタートですが、もし今年も昨年に引き続きイベントをしていたら「大爆死」とでも形容したくなるほど厳しい現実に直面したに違いありません。

ハンドメイドを始めてからGWにはずっとイベントの仕事が入っていましたので、今年のGWは数年ぶりに家族とゆっくり過ごします。


イベントシーズンはまだこれからが本番ですが、イベントを主催する人、出店する人、遊びにくる人、みなが楽しく参加できますように。