■余裕と理性が吹き飛ぶんです

最近「この人この先どうなるんだろう」とちょっと気になってる人がいます。

育休中おたくブロガーのこぼれさんです。

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こぼれうたというブログを運営していて、Twitterを見てたら彼女のブログ記事が流れてきて存在を知りました。


ブログによるとこぼれさんは高知県在住嶺北出身の方で、ご結婚されてUターンされたそうです。
ご夫婦ともにまだ25歳なのに、ご主人は公務員で手取り15万円、こぼれさんは出産のため無職、現在借金が800万あり半分が夫婦二人分の奨学金、残る半分が車のローンや結婚式、引越し、その他生活(消費)のためにできた借り入れです。

 
こぼれさんについてここで詳しく語るつもりはないので、詳細を知りたい方はブログを見に行ってください。以下3つの記事を読めばこぼれさんの破綻目前の生活について把握できます。
 
貯金ゼロで結婚し、貯金ゼロで出産する話

夫に内緒で50万円のアフェリエイト商材を買ってしまった

借金1000万円突破に大手


このこぼれさんについてはネット上でもいろんな方々が突っ込んだり心配したりしています。
そりゃそうでしょう。借金があって食事もままならないのにオタクだからと同人誌買い込んだり、ブログで稼ごうと高額な情報商材を買ったり、有料ブログサロンに入ってたり、格安スマホやPHSを嫌がって通信費に夫婦で月2万も使っていたり、猫拾ってきてペット可の物件に住むため月1〜2万円台で一軒家が借りられる地域で月4万も家賃払ったりしてるんですから。

なんだかリアル闇金ウシジマくんに出てくるお金を借りるダメな人みたい ですね。。。


でもね、分かるっちゃ分かるんですよ。使えるお金なんかないのに逃避のために浪費してしまうダメ人間な心理。私にも経験ありますから。


私には借金まみれで生き、最期まで周りに迷惑をかけながら死んでいった祖母がいるので、その生き様を反面教師に「借金だけは絶対にしない」という信条があります。

そのため収入と資産の範囲を超えた消費はしたことがありません。家や車は持たず、クレジットカードも必ず一括払い、子供達の学費教育費も一括と分割の選択肢がある場合は出費を先送りにせず必ず一括前払いで払います。
だから貯金がメリメリ削れていくことはあっても借金だけはどうにか縁なく過ごしてきました。それでも20代終わりから30代初めの頃、浪費による収入以上の支出が止まらなくなって悩んだことがあります。


私の場合ストレス解消のための買い物は主に化粧品とお洋服でした。美容にお金をかけ始めたのは20代の終わりにひどい肌荒れを経験したのがきっかけです。
高価格帯のブランド化粧品を買いあさり美容クリニックやエステも契約しました。結果的にそれらには私の肌を綺麗にする効果はなく、肌荒れは生活習慣と食生活、衣類(若い頃は冬でも薄着だった)を見直すことで克服しました。
その経験から今はスキンケアと化粧品にほとんどお金を使いません。


今にして思えばですが、20代の終わりに「綺麗になりたい」と際限なく美容にお金をかけたり、「こんな可愛い服やセクシーな服は今しか似合わない」と洋服を買いあさったりしたのは、若さと若さによる美しさや魅力、特権が失われていくことへの不安と恐怖によるものだったと思います。

買わなくてもいいものを買ってしまう、理性でその衝動が抑えられないのは心が不安で充満しているからです。
使えるお金がないにもかかわらず買ってしまった後は罪悪感でいっぱいになるのですが、買うときにはどうしても欲しくて何も考えられないんですよ。
なぜなら好きなものを買うときの高揚感が目の前の現実や心の中の不安な気持ちを一瞬忘れさせてくれるから です。

だから繰り返してしまう。
アドレナリンが頭や心を麻痺させてくれる作用にお金を使ってしまう


こぼれさんも「生活費すらないのに同人誌ばかすか買うとかバカじゃないの!」とめいっぱい突っ込まれてると思いますが、今の状況と心理状態を脱しないと同人誌をやめても他の何かに浪費を続けると思われます。


私の場合浪費がどうにかおさまったのは、当時の夫が会社を辞め、収入が激減してお金がなくなり、貯金を崩す余裕も無くなったからです。

「一人目の時は1歳に満たない頃から保育園に入れてしまったので、二人目は自分で育てたい」と思って専業主婦をしていた私も娘を保育園に預けて働くより他なくなりました。
あの当時にSNSだのブログだのがなくて本当に良かった。おかげでこぼれさんのように「家で子育てしながらブログで稼ごう!」なんてバカな考えは起こさず、とにかく子供をすぐにでも預かってくれる無認可保育園を見つけて勤め先を探しました。


そして無事に仕事が見つかったら市役所に行って腕に小さな娘を抱き、目にあふれそうな涙をためながら、

「夫が会社を辞めたので…私も働かなくちゃいけなくて…。今は無認可に預けてますが…認可保育園に入れてもらえないと苦しくて…。」

と言葉詰まり気味に話したら、


「奥さん、大変でしたね。」(´;ω;`)


と同情してもらえ、待機児童(保育難民)が1000人と言われた激戦区で1000人ごぼう抜きで入園を果たしました


偶然でしたが、夫が「好きなことを仕事にしたい」と自己都合で自主退社した直後にリーマンショックがあったので、


私の涙を見た市職員の方は私の夫がリストラされたものと色々と好意的な誤解をしてくださったようでした。(/ω\)    



同情にあふれた職員の方の対応に「これはなんか色々と誤解されてるな」と内心思いましたが、私だって本気で困っていましたからね。涙は嘘じゃありません。


「自分の子供を育てるためにはズルイことでもやるんです」(西原理恵子談)





自分が収入を得るようになって赤字家計は辛くも脱出しましたが、このままの状態がずっと続くのであれば将来的には子供の教育費が心配でした。

それに中国人の出稼ぎ住人が多く「2軒隣の部屋は犯罪に利用されてるかも知れない」と刑事が訪ねてくることさえあった、日当たりが悪くて狭いオンボロアパートでの暮らしは、お嬢さん育ちでそれまで貧乏したことがなかった私には気が狂いそうな環境でした。
毎日が精一杯で些細なことでキレやすく、子供たちの面倒を見るどころか子供たちに八つ当たりしてしまうような日々でした。

夫にも不満が募るばかりでしたが、結婚当初からお金についてきちんと話し合い、人生の目標を一緒に持てない人だったので結果的に離婚して良かったのです。
相手が悪かったのではありません。ただ私たちはお互いに面と向き合ってちゃんと話すことができない相性の夫婦だったので、必然的に別れることになったのです。


だからこぼれさんが心配です。彼女も「どうにかなるさ」と逃げて、お金の話をご主人と向き合ってしてないようです。私もそうでした。

生後3ヶ月の赤ちゃんを可愛がっているようですが、育児はこれからが本番でどんどん大変になります。考えたくありませんが今の生活状況と精神状態では将来的には虐待の恐れがあります。



「貧乏は放射能より怖い」(西原理恵子談)





それがどういうことか身を以て経験できて今では良かったと思えますが、それは今私がその状況を脱することができたからです。私には支えてくれる人たちがいました。
そして、自分のイタさに開き直ったことで少しずつ道が開けていきました


こぼれさん、借金ネタでブログのPV上がったり、コメントで色々言われたりしたことでメンタルやられた(急にブログのPV数増えると精神的にしんどい)そうですが、そんなこと言ってないで
生き恥なんかどんどんさらせばいいんです。

晒した上で一生懸命もがいていたら誰かの心に響くんです。「捨てる神あれば拾う神あり」っていうけれど、かっこつけたり逃げてる人のところに神様は来ないんですよね。