■自分で考え、自分で決める

今日は吹き抜ける風が気持ちよく、1日で最も気温が上がる昼下がりだけれどエアコンなしで過ごせています。 
昨日は本を読むのに夢中で書く気分にならず、ブログの更新はお休みしてしまいました。

「日本のジュエラー名鑑」が素晴らしかったので、本を監修した山口 遼さんの著書も買って読んでみたのです。



 

この本は、書かれた内容は昭和62年当時のものですが、加筆修正され今月文庫になって出版されたばかりなので書店に行けば積んであります。




アマゾンのリンクは貼ってますが、できればポケモンでも探しながら書店に行ってください。近所の書店で買える本は極力書店で買ってほしいなぁ。(^^)


私は最近までジュエリーに興味がなかったので、歴史なんかもちろん知りません。
人間の装身具の歴史、ティファニーやハリー・ウィンストンなどのジュエリーブランドも、名前は知っていてもくわしいことは知らなかったことばかりで、「なるほど、そうだったのか」と興味深く読めました。


ただ、この本のオススメは本の主題である歴史の話よりも巻末にある文庫版付録の方です。

文庫を出すにあたって業界に50年以上身を置く著者が「正しい宝石の買い方、教えます」と指南してくれているのですが、そこに書かれてあることには思い当たる節があっていちいち頷けました。


デザイナーについて一言。最近では個性化というのか、独自のデザインを主張するデザイナーが増えています。ジュエリーの展示会などで、少なくとも数人は顔を見ることができます。
この人たち、ひいては作品を見分けるのも大事です。私の経験で言えば、ヒラヒラの多いデザイナーとその作品はまずダメです。

ヒラヒラというのは、作品そのものの良し悪しではなく、デザイナーが自分の経歴を述べたり、作った作品についてとうとうと語ったり、今の流行言葉であるエコやら地球環境やら宇宙やらを語る、こうしたものを私はヒラヒラと呼んでいますが、これの多いデザイナーはダメだと思ってください
なぜなら、ジュエリーとは美でしょう。
美というのは感じ取るものであって、説明されなければ美しいと思えないもの、それは美では無いと思います。

宝石の展示会などに行きますと、なんともへんてこりんな服を着て、大きな造花を胸につけて、間違って商品が売れようものなら、何を勘違いしているのか、お客の肩を抱いて記念撮影などなさるデザイナーがいますよね。
 
ごもっともです。 拍手したいくらいです。


ジュエリーから話はずれますが、私もかつて、ハンドメイドの作品は「作品の背景にある作り手の物語を伝えなければ売れない」「正当な価格で買ってもらえない」と思っていました。その為にプロモーションは必要だと。
けれど、私がこの2〜3年の間に知り合った作家さんの中で、自称売れっ子ではなく本当に作品が飛ぶように売れている人たちは、ブログも書いてないどころかSNS発信すらろくにしていない。プロモーションなんてほとんどしていなくても作品そのものが美しいから値段が高くても売れているのでした。

曲がりなりにもクリエイターは、美しいものを作る、技を極める、それ以外に認められる方法なんて無かったんです。私は間違っていました。


作家としての実力が足りないまま手っ取り早く商売しようとする人ほど、「これだけ手間ひまかけています(かかってるのが当たり前)」「オーガニックです(実際は商品化に向かない粗悪な素材)」「これを使うと体にいいです(根拠は無い)」「これを身につけると運気が上がって、これからいいことばかり起こります(もはや詐欺)」などと説明し、お客と一緒に写真を撮って宣伝にばらまく。
コンサル先生も受講生と一緒に写真を撮ってばらまく人ほど、やっていることに内容が無い人です。


ただ認めざるをえないのは、「金儲け」という視点で考える限り、価値が無いものをプロモーションのテクニックで高く売る手法は正しいのです。
実際にそうした方々はそのやり方でちゃんとお金を稼ぐ事と売名に成功しているのですから。


話が脱線しましたが、著者の山口さんはこうも仰っています。


厳しいことを申し上げるようですが、「正しい買い方」というものはまず、お客様が考えるべきことなのです。


と。ジュエリーとは使って楽しむもの。買った値段と同じか買った以上の値段で転売できるほどの資産性があるジュエリーは、普通の街に売っているものには無い。日本の鑑定鑑別書や百貨店の保証書などは紙くずと同じである。
だから、タンスの中にしまっておくジュエリーなら買わなければ良い。ジュエリーは装身具であり、使わなければ価値が無い。

買い物は他人の意見に左右されず、最終的には自分で考えて自分で決める。自分に何が似合うのかを知っているのは自分自身なのだから、自分を高めてくれる、自分が美しいと思うものを買えばよいのだと述べられているくだりを読んで、私は気楽になったように思いました。


無知につけこまれて粗悪な品をつかまされるのはもちろん嫌ですが、資産性や素材の価値などあれこれと難しく考え過ぎなくても、自分の身を飾るものは自分が美しいと感じ、気に入るものであれば良いのですね。アクセサリーと同じです。

って、ジュエリーなんぞ買う余裕は今無いけどねーw (* ̄∇ ̄*)